曲折の代表選考 コロナ乗り越え582人そろう
23日に開幕する東京五輪の日本選手団の結団式が6日、東京都内で行われた。男女合わせて582人の史上最多となる選手たちが出そろった。コロナ禍の結団式は選手らが画面上に“集結”する異例のオンライン方式だった。新型コロナウイルスの感染拡大による1年の大会延期で、選考スケジュールの変更を強いられたり、代表に決まったまま難しい調整を続けたりした競技があった。選手たちは多くの困難を乗り越えて大舞台に挑む。
世代交代も
競泳は代表選考会を兼ねた日本選手権が1年延期となり、今年4月に代表を決めた。一昨年2月に白血病を公表し、当初は東京五輪を断念して2024年パリ五輪へ目標を切り替えた池江璃花子(ルネサンス)は驚異的な回復で選考の舞台に立ち、リレー2種目で代表入りを果たした。「全力でチームに貢献したい」と意気込みを語った。
バレーボール男子は延期期間で世代交代が加速。6月に発表された代表には高橋藍(日体大)、大塚達宣(早大)の大学生コンビが選出された一方、中垣内祐一監督が「昨年、五輪があれば入った」と断言した35歳の福沢達哉(パナソニック)、昨年まで代表主将を務めた29歳の柳田将洋(サントリー)が外れた。
空手は混乱した。五輪ランキングによって昨年3月の時点で代表に選出された組手の男子67キロ級に佐合尚人(高栄警備保障)、女子61キロ級に染谷真有美(テアトルアカデミー)は、延期決定後に予選方式が見直されて再選考となった。最終的に佐合、染谷とも代表になったものの、一度はつかんだ五輪切符の行方が一時不透明になった。
調整に影響
昨年2月に男女14階級のうち13階級の代表を決めた柔道は、大会延期決定後も強化委員会で代表維持の方向性を確認。残る男子66キロ級は昨年12月、阿部一二三(パーク24)が代表決定戦を制し、代表選手は年明けから国際大会で調整を急いだ。2連覇が懸かる男子73キロ級の大野将平(旭化成)は延期後、実戦に出場していない。
卓球も昨年1月の世界ランキング上位2人をシングルス代表に選ぶ基準を延期後も変更しなかった。1月の全日本選手権では女子の石川佳純(全農)が優勝、伊藤美誠(スターツ)が2位と代表勢が強さを示した一方、男子は張本智和(木下グループ)丹羽孝希(スヴェンソンホールディングス)が準々決勝敗退。調整の難しさを感じさせた。
負傷や引退
バスケットボール女子では193センチの渡嘉敷来夢(ENEOS)が昨年12月に右膝を負傷。延期前ならエースで出場したはずの五輪に間に合わなかった。バスケ女子のリオ五輪8強入りメンバーで出産を経て代表復帰した大崎佑圭さん、バレーボール女子の新鍋理沙さんは、五輪を断念して引退した。(東京五輪取材班)