高齢者の「脱水防止」 水分と栄養管理で入院を回避 (3/4ページ)

2014.7.20 07:52

訪問先で認知症の高齢者の食事の様子を見る米山さん=東京都目黒区

訪問先で認知症の高齢者の食事の様子を見る米山さん=東京都目黒区【拡大】

 ■食の細さも原因 自然に取る工夫を

 脱水は水分の問題と思われがちだが、食が細るのも大きな原因。食事に含まれる水分は多いからだ。高齢者は慢性的に軽い脱水や低栄養の人が多く、ちょっとしたことが救急搬送につながりかねない。

 だが、ペットボトルを置いておけば水を飲むというものではない。栄養・嚥下(えんげ)補助食品のメーカー「ニュートリー」が行った「高齢者の水分補給に関するアンケート」によると、「水分不足が不安」と考える介護専門職は95%に上るが、「難しい」の回答も93%。理由には、(1)本人が飲まない(30.1%)(2)飲ませようとしても拒否する(21.9%)(3)むせる(17.2%)-だった。

 国立国際医療研究センター病院・リハビリテーション科の藤谷順子医長は、(1)食事に含まれる水分を軽視しない(2)自然に液体を取る工夫-を挙げる。「夏はそうめんやお茶漬けで済ませる人が多いが、ご飯とおかず、みそ汁の食事に比べると水分もカロリーも少ない。温泉卵を落とすとか、冷ややっこを足すとか、汁物を加えるなどの工夫をしてほしい」

 食事と食事の間には水分摂取を勧めるだけでなく、一緒にお茶の時間を持ったり、お茶請けを用意するなど自然に飲める工夫がほしい。牛乳、乳酸菌飲料、野菜ジュースなど目先の変化も重要。スープやココアならカロリーも取れる。市販の経口補水液やゼリー飲料がおいしく飲めるときもある。

 「むせ」が怖いときは、ネクターのようなトロリとした飲料が飲みやすい。また、ペットボトルのような底の深い容器はあごを上げないと飲めず、むせやすい。アサガオ型の浅めの湯のみがお勧めだ。

 脱水で特に注意が必要なのは、(1)利尿剤を飲んでいる(2)認知症がある(3)下剤を飲んでいる(4)嚥下障害がある(5)糖尿病がある-などの人。夏と冬では必要な水分量も違う。心臓病や腎臓病で水分制限を受けている人はどの程度までは水分を取っていいのか、主治医に再確認したい。

 水分以外で注意したいのは運動量の激減。藤谷医長は「夏場に外出を控えていると体力が落ちる。朝夕の涼しいときに歩くとか、屋内でテレビコマーシャルの数分間に椅子から立ったり座ったりするだけでも筋肉は鍛えられる。元気に秋を迎えてほしい」と話している。

管理栄養士の訪問指導の利用も

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

毎日25分からのオンライン英会話。スカイプを使った1対1のレッスンが月5980円です。《体験無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。