■挙国一致体制で国家財政再建
財政再建が叫ばれて久しい。国内総生産(GDP)の2倍の1000兆円という巨額の借金を抱え、国家財政は破綻の危機にあるが、省庁は予算の分捕り合戦を繰り返す。まさに「省あって国なし」が財政悪化を招いた。
著者は、36年にわたり日本経済の司令塔である財務省、日銀を取材してきた。
「人材は優秀で人柄もいいが、組織がうまく機能していないことが問題」と指摘、初出版に至った。
財政再建には「首相の意思決定を反映させる挙国一致体制をつくるべき」ということで仮に新共和党結成を宣言。そのマニフェストを意欲的かつ大胆に掲げている。(1404円、産経新聞出版)