ただ、ひとり親家庭の子供を支援する立場の今、渡さんはすべての家庭で面会交流をすべきだとは思わないという。「ドメスティックバイオレンスがあった家庭もあり、親の判断で会わせない選択もある。子供自身に会いたくないという感情がある場合もある。ケース・バイ・ケースだと思います」
■場所提供などの支援拡大
面会交流をめぐっては、民間団体や自治体が、面会の場所を提供するなどの支援が広がっている。平成26年4月から支援を始めた兵庫県明石市では、離婚届の配布時や離婚に関する相談を受けた際などに、面会の場所や頻度、連絡方法などを取り決めるよう勧め、面会場所として市立天文科学館を無料で使えるようにしている。配布資料には「両親が離婚して他人になっても、親子の関係は変わらない。子供は両親から愛されたいと願っている」と記載。面会交流は親子の絆を強め、子供の健全な発達に必要だと強調している。