【講師のホンネ】市販薬での薬物乱用頭痛にご用心 吉田聡 (2/2ページ)

2016.10.26 05:00

 では、薬物乱用頭痛を起こさないためにはどうすればいいのか? 市販の痛み止めを選ぶときに、薬の成分が一つだけ入っている痛み止めを選んでほしい。例えば、ロキソプロフェンやイブプロフェン、アセトアミノフェンといった痛み止めの成分が一つだけ入っている薬を選ぶとよい。痛み止めの多くは、カフェインやブロムワレリル尿素、アリルイソプロピル尿素といった複数の成分が入っている。これらは痛みが早く止まるようにしてくれるが、薬物乱用頭痛を起こしやすい成分だ。

 薬の成分は箱の裏側に表示されており、薬局・ドラッグストアにいる薬剤師か登録販売者に気軽に相談してほしい。痛み止めを使いすぎないことも重要であり、そのために“1カ月に使う量は12錠入りの痛み止め1箱だけ”のように、痛み止めを使う回数を決めておくとよい。もし、超えてしまうようなら必ず病院で受診してほしい。

 痛み止めは身近な薬だが、薬物乱用頭痛のような危険もある。正しく使って、身を守ることが大切だ。

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【プロフィル】吉田聡

 よしだ・さとし 1977年大阪生まれ。薬局・なくすりーな管理薬剤師。延べ30万人の服薬指導に当たる中、その薬が本当に必要なのかに疑問を持ち、薬剤師の本質は「薬の引き算にある」という考え方にたどり着く。現場では、患者さんに寄り添いながら、薬を減らす服薬指導に定評がある。近年、「薬の引き算をする薬剤師」として、講演などでも活躍中。

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