東大合格だけではない ネットの高校「N高」がめざす医師やグローバル人材の育成 (1/3ページ)

N塾での偏差値上昇ぶりを紹介するカドカワの川上量生社長
N塾での偏差値上昇ぶりを紹介するカドカワの川上量生社長【拡大】

  • N高開校から半年、保護者の満足度も7割以上を確保している

 VRヘッドマウントディスプレイを使ったバーチャル入学式を行い、遠足はオンラインゲームの中という、ネット時代を象徴する話題を繰り出し注目を集めたカドカワの通信制高校「N高等学校」。4月の開校から半年が経ち、打ち上げ花火のような派手なニュースはなりを潜めたが、内部では東大合格をめざすコースでの高密度教育や、地域を訪れての職業体験、就職にも役立つプログラミング教育などが展開されて、生徒やその親たちから好評を得ている様子。来年度以降の新展開も準備して、教育の新しい形を見せようとしている。

 短い期間に偏差値を大きく上げ、難関大学に教え子を合格させた「ビリギャル」で注目を集めた坪田塾の坪田信貴氏が、持てるノウハウを注いで東大に合格させるという触れ込みで、「N高」で学ぶ生徒から受講生を募集した「N塾」。30人が入塾を希望して7人が試験に合格し、途中で2人のリタイアがあったものの、5人が残って寮で暮らしながら朝から夜遅くまで勉強漬けの毎日を送っている。

 塾生が30人の定員に届いておらず、リタイアも出たのは「実力がそれほど高い人がおらず、意慾についても続けることが難しかったから」とカドカワの川上量生社長。短期間で成果を出すためには基礎となる学力が必要で、目的のために頑張る姿勢も不可欠だった。そうしたハードルをクリアして入塾し、ハードなカリキュラムに従って学び始めた塾生たちには、早くもその成果が出始めている。

 3年生で文系の生徒は、200点満点で75点だった英語の点数が155点に上がり、偏差値も41.2から66.7へと上昇した。数学ⅠA、日本史の偏差値も40台から60台前後へと急伸。理系の3年生も35点だった英語が141点になり、数学ⅠBは24点から74点、数学ⅡBは8点から69点へと増加して、30台だった偏差値も60前後に上がった。

この時点の成績で合格となると難しいが「可能性はゼロではない」と川上社長