“すごい”“おもしろい”は控えめに バカっぽくならないための「大人の文章テク」 (2/6ページ)

 形容詞は説明に不向きな品詞

 ところが、形容詞は、聞き手が目の前にいる場合はよいのですが、自分が考えていることや目にした情景を、文章で目に浮かぶように説明をするのには不向きな品詞です。その原因は、次に挙げる「形容詞の3つの発想」にあります。

 1. 大ざっぱな発想

 (例)・映画『君の名は。』はすごい。

    ・日本のアニメはおもしろい。

 この例のように、ただ「すごい」「おもしろい」と言われても、相手は「何がすごいか」「どこがおもしろいのか」がさっぱりわかりません。

 2. 自己中心的な発想

 (例)・早朝の羽田空港は人が少なかった。

    ・冬の湘南の海に、寒いなか、サーフィンにいそしむ若者が大勢いた。

 「多い」「少ない」は主観的な言葉なので、読み手によって解釈が変わってしまいます。

 3. ストレートすぎる発想

 (例)・フロアとキッチンのやりとりがうるさいです。

    ・つまらない人生だ。

 形容詞を使ったネガティブな表現は、必要以上に鋭くなりがちです。直接的すぎてコミュニケーションには向きません。

 誰にでもわかりやすく説得力のある文章を書くには、こうした直感的な形容詞の使用をできるだけ避け、表現に一手間加えることが大切です。とはいえ、難しいレトリック(修辞技法)を学ぶ必要はありません。ここでご紹介する、形容詞を別の言葉に言い換える「表現の引き出し」を使えば、読み手に伝わる、大人の文章表現力を身につけることができます。

テクニック1:分析的に言い換える