エネファームなどの健康被害「否定できない」 不眠、めまい…消費者事故調が報告書

 消費者安全調査委員会(消費者事故調)は21日、ガスを使って電気と湯を供給する「エネファーム」「エコウィル」などの家庭用コージェネレーション(熱電併給)設備の運転音と、不眠やめまいといった健康被害との関連性について「否定できない」とする調査報告書を公表した。

 エネファームはガスの化学反応(燃料電池)で、エコウィルはガスをエンジンで燃やして、それぞれ電気を作る仕組み。事故調によると、エネファームは約20万台、エコウィルは約14万台が販売されている。

 消費者庁や事故調には、健康被害を訴える相談が9月までの8年間で73件寄せられていた。うち、協力が得られた住宅8件で音の測定や聞き取りをする現地調査をした。設備以外の音を極力排除した状態で調べるなどした結果、エネファームで2件、エコウィルで3件は「断定できないが、被害者が認識できるレベルの運転音が部屋に伝わるなどしていた」として、一定の関連性があると指摘した。