その会話こそ必要なのに… 自分は偉いと思っている人の2つの「残念なクセ」 (1/3ページ)

 人に何かを頼んだとき、どうして言った通りにしてくれないのか。その原因は、あなた自身の言い方や口グセにあるのかもしれない。24の症例とともに、改善するための「処方箋」を明らかにしよう。今回は、教育改革実践家の藤原和博氏に「自分のほうが偉いと思っている」について聞いた--。(全24回)

※写真はイメージです(Getty Images)

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 ※本稿は、「プレジデント」(2016年10月31日号)の特集「『超』ウケる言い方入門」の記事を再編集したものです。

 「負の体験談」こそ人を惹きつける

 心の中で「自分は偉い」と思っている人には共通する2つの特徴がある。

 1つ目は「質問をしない」ということだ。私は文部科学省から依頼されてこの5年間、全国の小中学校の校長や副校長、合計3000人以上に研修を行ってきた。校長先生とは、学校における「学びのボス」である。自らの態度や行動によって生徒たちに「学ぶとはどういうことか」を教えるのが仕事だ。学ぶという言葉は「真似る」が語源といわれる。人を真似するには最初に質問をする必要があるだろう。

 ところが校長先生はたいていの場合、面談の機会があっても私に質問をしてこない。それはつまり「私があなたから学ぶことは何もない」という無言のメッセージだ。これでは生徒たちに「学びの本質」を教えることは難しいだろう。

(PRESIDENT Onlineより)

(PRESIDENT Onlineより)

 質問の大切さは、会社の上司と部下の関係にもいえる。部下に対して質問をしない上司は、「おまえから学ぶことは何もない」と伝えているのと同じ。そもそも質問をしない人は、まず例外なく仕事ができない。

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