30・40代が気をつけるべき脳の病気 慢性痛より「急な激痛」に要注意 (1/5ページ)

 現代人は血管の老化が早い

 「日本人の主な死因は、(1)ガン、(2)心臓の病気、(3)肺炎、(4)脳の病気の順です。厚生労働省の発表による4大死因ですが、この4つはさらに大きく2つに分けられます」

 脳神経外科医の菅原道仁氏(菅原脳神経外科クリニック院長)はこう話す。どういうことか。

 「実は2位と4位は、心臓と脳の『血管の病気』なのです。心臓の血管が詰まれば心筋梗塞になり、脳の血管が詰まれば脳梗塞になります。3位の肺炎で亡くなる人の大半は寝たきり生活だった高齢者ですが、寝たきりになる最大要因は、脳の血管の病気です」

 つまり2大死因である「ガン」と「血管の病気」を予防すれば、病気リスクが軽減できるのだ。血管の病気の原因は動脈硬化が進むこと。「よく医者が、高血圧の人に『血圧を下げなさい』と言うのは、『血圧を下げないと、血管の内側がダメージを受けて動脈硬化が進みますよ』という意味です。そのリスクを防ぐのは、食事・運動・ストレス対策なのです」。

※写真はイメージです(Getty Images)

※写真はイメージです(Getty Images)

 健康関連の取材では「現代人の衰え」を知ることが多い。たとえば「唾液を出すための食事」をテーマにしたときは「戦前に比べて現代人は4分の1しか噛まなくなった」と聞いた。今回学んだのは現代人の「血管の老化」だ。

多くの人は「運動」を誤解している