北陸地方の記録的大雪 国道8号の立ち往生解消 福井の自治体、除雪進める

滑る雪道で立ち往生したトラックと、脱出させようと押す人たち=7日午後、福井市
滑る雪道で立ち往生したトラックと、脱出させようと押す人たち=7日午後、福井市【拡大】

 国土交通省は9日、北陸地方の大雪のため福井県の国道8号で続いていた車の立ち往生は同日午前1時に解消したと発表した。6日午前の発生から60時間以上が経過した。県や各自治体は9日、混雑が激しくなっていた生活道路を中心に除雪作業を進めた。

 福井地方気象台によると、11日から12日にかけて再び雪が強まる見通しで、全面復旧に向け作業を急ぐ。

 同県坂井市で、雪に埋もれた車中で男性が死亡しているのが7日に見つかり、一酸化炭素(CO)中毒死だったことが8日に判明。大雪による死者は、新潟県と北陸で計8人となった。

 陸上自衛隊や国交省によると、福井県あわら市から坂井市までの間で、8日から9日未明にかけて、重機を投入して除雪したり、車を移動させたりして解消した。

 立ち往生に巻き込まれ、体調不良を訴えた人を手当てするために県が福井、坂井両市に設けた救護所には、8日までに43人が疲労を訴えて訪れたが、いずれも健康状態に問題はなかったという。

 各地の消防によると、富山、石川、福井の3県で6~8日、除雪中に転倒するなどして100人超が重軽傷を負った。