ニホンザルも温泉でほっこり 冬季の入浴でストレス緩和、ホルモン濃度低下データで裏付け

温泉に入るニホンザル=地獄谷野猿公苑(ラファエラ・サユリ・タケシタ研究員提供)
温泉に入るニホンザル=地獄谷野猿公苑(ラファエラ・サユリ・タケシタ研究員提供)【拡大】

  • 長野県山ノ内町の地獄谷野猿公苑で入浴するサル(ラファエラ・サユリ・タケシタ研究員提供)

 ニホンザルの雌は冬に温泉に入ることでストレスが緩和されている-。こうした研究結果を京都大のラファエラ・サユリ・タケシタ研究員(霊長類学)らのグループが発表した。3日付の国際科学誌電子版に掲載される。ニホンザルが温泉に入ることは知られていたが、ストレスが緩和されているのをデータで裏付けたのは初めてだという。

 グループは、長野県の地獄谷野猿公苑に生息する大人(5~24歳)の雌計12匹を調査。春(4~6月)と冬(10~12月)に計17週間にわたり、それぞれ温泉に入る時間を調べたり、糞(ふん)を採取してストレス指標となるホルモンの濃度を分析したりした。その結果、冬に採取した糞に含まれるホルモンの濃度は、入浴が確認されなかった週よりも確認された週が一定の割合で低下していた。

 雌は冬季に繁殖期を迎え、仲間内の攻撃的な争いなどでストレスが高まるとみられる。タケシタ研究員が冬季に温泉のない地域の雌を調査した結果、気温が下がるとストレスホルモン濃度が上昇したが、その後低下しなかったことが判明している。

 グループは「温泉に入ることでストレスを緩和し、寒さへの適応力、繁殖力や生存率を高めている可能性がある」としている。