働き方改革関連法成立 残業抑制など問われる効果

働き方改革関連法が与党などの賛成多数で可決、成立した参院本会議=29日午前
働き方改革関連法が与党などの賛成多数で可決、成立した参院本会議=29日午前【拡大】

 政府が今国会の最重要課題と位置付けた働き方改革関連法が29日の参院本会議で、自民、公明両党と日本維新の会などの賛成多数で可決、成立した。青天井だった時間外労働(残業)に初の罰則付き上限規制を設け、非正規労働者の待遇を改善する「同一労働同一賃金」など働く人の保護策を盛り込んだ。

 長時間労働が慣行の日本の労働現場で残業抑制や過労死防止につながるのか、効果が問われる。

 安倍晋三首相は成立について記者団に「多様な働き方を可能にする法制度が制定された。今後も働く人々の目線に立ち、国会でのさまざまな議論も受け止めながら改革を進めていく」と述べた。

 労働時間規制や残業代支払いの対象外とする「高度プロフェッショナル制度(高プロ)」も創設。与党と一部野党による修正で、高プロ適用後でも労働者本人の意向により撤回可能と明記した。

 関連法は労働基準法や労働契約法など8本の法律から構成。残業上限は原則として「月45時間かつ年360時間」と明記した。繁忙期など特別な事情がある場合も年720時間、月100時間未満(休日労働を含む)、2~6カ月の平均で80時間以内(同)にして、違反企業に罰則を科す。

 同一労働同一賃金は、正社員と非正規労働者の不合理な格差をなくし、同じ内容の仕事は賃金や休暇などの待遇を同じにするよう企業に義務付ける。労働者から格差の説明を求められた場合、企業は応じる必要がある。

 高プロは、野党が「労働時間が際限なく広がり、過労死が増える」として、一貫して削除を求めてきた。政府は「多様で柔軟な働き方が広がる」と説明。適用対象を年収1075万円以上の研究職やコンサルタントに限り、健康に配慮して年104日の休日取得を義務付ける措置も設けたと強調したが、議論は平行線をたどった。