【著者は語る】放送作家・野呂エイシロウ氏 『「話のおもしろい人」の法則』

 □放送作家・コンサルタント、野呂エイシロウ氏

 ■誰もが実践できる48のポイントを紹介

 近年、「コミュ力」が大事だとよくいわれます。経団連の調べでは、企業が学生に求める能力は、13年連続で「コミュニケーション能力」がトップです。

 仕事では、ものの伝え方やタイミング、メールの文面一つで、うまくいったり、いかなかったりすることが多々あります。恋愛や友人関係でも、会話が続かなかったり、うまく盛り上げられなかったりして、悩んでいる人は少なくありません。話し下手な人や人見知りの人にとっては、深刻な悩みでしょう。

 コミュニケーションの上手な「話のおもしろい人」になるのは、とても難しいように思うかもしれませんが、実はそんなことはありません。ちょっとしたポイントを押さえるだけで、相手の心をつかめるのです。本書では、そのポイントを48の法則にまとめました。

 その一つに、「カメレオンのように変身する」があります。相手が好きなものは好きと言い、嫌いなものは自分も嫌いと言い切る。要するに、相手に合わせるということです。話していておもしろいと相手が感じるのは、その相手がおもしろいと思う話をしたときだからです。

 もう一つ紹介すると、「相手の3分の1だけ話す」こと。自分でおもしろい話をしたり、意見を主張したりするのではなく、一般論できっかけを作りながら、相手の話を引き出します。重要なのは、その場が明るく盛り上がることです。

 48の法則を通していえるのは、コミュ力の高い「話のおもしろい人」は、笑えるネタを数多く持っていたり、優れたトーク術を身につけていたりするわけではないということです。相手をよく知り、相手を主役にして和ませたり、楽しませたりできる人なのです。

 おもしろさは、どんな場面でも、ポジティブに作用する強力な武器になります。人には、真面目さや素直さ、高い技術や豊富な知識など、さまざまな良さがあります。そこにおもしろさが加わることで、人との関わりがより広く、深くなり、今まで以上に世界が広がるはずです。

 目の前の人にとって「おもしろい人」になれれば、その場をおもしろくして、やがて世の中をおもしろくすることさえできるかもしれません。まずは、誰にでも実践できる48の法則を試してみてほしいと思います。(1404円 アスコム)

                   ◇

【プロフィル】野呂エイシロウ

 のろ・えいしろう 1967年愛知県生まれ。愛知工業大卒。在学中に学生向けの家電企画の立案や宣伝に関わった後、「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」で放送作家としてデビュー。「ザ! 鉄腕!DASH!!」「奇跡体験!アンビリバボー」-なども手がける。番組のネタづくりのノウハウを生かし、30歳でPRコンサルタントの活動を開始。顧客企業は100社以上あり、「影の仕掛け人」としてヒット商品・サービスを誕生させている。