【著者は語る】齋藤利勝氏『あなたのキャリアをお金に変える!』


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 □一般社団法人プロフェッショナル顧問協会理事長・齋藤利勝氏『あなたのキャリアをお金に変える! 「顧問」という新しい働き方』

 ■定年後の生き方に「新たな道」提案

 40代後半から50代になり、社会人としてのキャリアも終盤を迎えると、定年後のセカンドキャリアに思いをはせることも増えてくると思います。完全リタイアする、給料の大幅減を覚悟して再雇用される、あるいは一念発起して起業する-などの道がありますが、新たな道として「顧問」という働き方が注目されています。

 「顧問」というと、大企業の役員経験者が退任後に就く一種の名誉職というイメージがありますが、ここでいう「顧問」はごくごく一般的なサラリーマン経験しか持たなかった人が自分のスキルや強みを生かし、所属した企業とは別の企業に「顧問」として携わる働き方を示しています。日本の企業のほとんどが中小企業であり、人材不足が深刻化する中、企業の問題解決にあたる「顧問」のニーズが産業界で急拡大しています。

 「顧問なんて大それたことを自分にできるはずがない」と思われる方も多いと思いますが、真面目にコツコツと30~40年間勤めてきた人にスキルや経験がないわけはありません。例えば、会議の進め方ひとつとってもそうです。ある中小企業は開始時間ぎりぎりにメンバーが集まって何を話し合うかも共有しないまま定例会議を開くのが日常でした。これに対し、あなたの会社は会議前にメンバーにアジェンダ(議題)を配り、会議の目的とゴールを共有し、会議終了後には具体的なアクションプランにまで落とし込むのが当たり前でした。あなたが知らず知らず身につけたこのキャリアは、中小企業にとって垂涎(すいぜん)の的になりうるのです。私はそうしたことを知っていただきたくて本書を執筆しました。

 私自身はサラリーマンとして23年間働いた後、大手IT企業の顧問に就任し、以来、約140社の企業に顧問として関わってきました。本書は顧問になる方法や自分のスキルや強みの見つけ方、顧問先企業との付き合い方、報酬の目安に至るまで「顧問」という働き方について、すべて書き込みました。自分の得意なことで社会に貢献して対価を得る「顧問」という働き方は、組織に仕えることから卒業できる世代だからこそ可能な豊かな働き方だと思います。

 「人生100年時代」を迎え、「顧問」という働き方が普及すれば、日本経済の下支えにもなると考えています。(1620円、集英社)

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【プロフィル】齋藤利勝

 さいとう・としかつ 1968年生まれ。大学卒業後、リクルート入社。その後、ソニーの映画・ゲーム・音楽子会社を経て、2012年独立。楽天やUUUMなどの顧問・アドバイザーを務めるかたわら、大学院で学び直す。16年、3社以上の企業推薦を受けた人だけが入会できる「一般社団法人プロフェッショナル顧問協会」を設立し理事長に就任。