保険外リハビリ 高額、医学的な安全担保が課題 脳梗塞増受け事業者拡大 (3/3ページ)

ワイズの「脳梗塞リハビリセンター」でリハビリを受ける佐野妙子さん(右)=4月、千葉県内
ワイズの「脳梗塞リハビリセンター」でリハビリを受ける佐野妙子さん(右)=4月、千葉県内【拡大】

 ただ、患者団体「日本脳卒中者友の会」の石川敏一理事長は「個々人が保険外リハビリを選ぶことは否定しないが、経済力のない人は受けられない。『元の状態に戻りたい』という願いには終わりがないので、利益優先のビジネスにつけ込まれる懸念もある」と話す。

 日本生活期リハビリテーション医学会理事の石川誠医師は「回復の可能性があると医師が判断すれば、医療保険で標準期間を超えたリハビリの提供も可能。患者の期待に応えきれていない医療界にも責任がある」と指摘する。

 その上で、保険外リハビリ施設のほとんどは医師の関与がないため患者のリスク管理が不十分になる恐れを挙げ、「医師が定期的に患者の状態をチェックするなど、質を担保する仕組みがあった方がよい」としている。