院内感染で集団結核 川崎で看護師ら11人発病

 川崎市は19日、市内の民間病院内で結核の集団感染が発生したと発表した。看護師や過去の入院患者ら、20~70代の男女計12人が感染し、そのうち11人が発病した。患者らが快方に向かっているなどの理由から、市はこの12人から感染が広がる恐れはないとしている。ただ、12人に感染させた患者は特定されておらず、194人を対象に接触者診断が進められている。

 市によると、集団感染は同じ病棟内で発生した。12人の内訳は看護師7人と、同病院に入院していたことがある患者5人。昨年8月から今年9月の約13カ月間に相次いで発覚した。

 市は、結核菌の遺伝子型の一致が見られることなどから、病院内で感染が広がったと判断。今年9月に患者数が集団感染の基準となる人数に達したため、厚生労働省に報告した。

 市内では今月12日、市内で今年初となる集団感染が確認されている。市によると、2つの集団感染に関連性はないとしている。