和風スパ運営「クレドインターナショナル」白井浩一社長 おもてなしきめ細かく

 植物成分を配合したアロマオイルを使って体をリラックスさせる「スパ」を各地のホテルで運営する。特に純日本風の雰囲気で日本製のオイルや化粧品、タオルを使う「和風スパ」に力を入れる。「来店客の多くが外国人旅行者。きめ細かなおもてなしを味わってほしい」と話す。

 「庵SPA(アンスパ)」のブランド名で展開、東京・お台場や箱根、軽井沢など外国人に人気がある観光地のホテルで営業している。昨年4月にオープンした箱根の温泉旅館内のスパは庭園内の離れに設置。「季節ごとに変化する繊細な日本の自然も楽しんでもらえる」と強調する。

 海外が発祥のスパでは、これまで日本製の化粧品類はあまり使われてこなかったという。しかし、外国人旅行者の増加を背景に「日本ブランドの製品を使ったスパをつくれば、インバウンド需要を取り込める」と考えた。

 体や顔に使うオイル、化粧品などは桜やゆずの香りを取り入れた。肌触りの良さで定評のある愛媛県特産の今治タオルを使用。室内の調度品も日本風にそろえ、来店客には信楽焼の茶器で抹茶と季節の和菓子を提供する。料金は内容によって異なり、平均で90分2万2千円程度だ。

 さまざまな国の旅行者から「今まで知らなかった日本を経験できた」と好評という。ホテル近くの医療機関と提携し人間ドックを受ける「医療ツーリズム」にも事業を広げている。「今後は米国や中国などでも展開し、海外から入ってきたスパを和風にして世界に輸出したい」と意気込む。

                   

 【プロフィル】白井浩一

 しらい・こういち 大学中退後、広告業界を経て平成16年に会社設立。広島市出身。43歳。