家族も会社に親しんで ベンチャーなどが若手社員の定着狙う (1/3ページ)

 ベンチャーを中心に、子供たちなど社員の家族を招いて食事や催しをする「ファミリーデー」を開く企業が増えている。かつての大企業の社員運動会などに比べ、手作りの小道具を使うなど親しみやすい内容にしているのが特徴だ。特にベンチャーでは転職率の高い若い社員が多いことから、家族も巻き込んで社に定着させようとの狙いもある。

名刺交換を体験

 「はじめまして」「よろしくおねがいします」

 社員に連れられた女の子がたどたどしい口調で写真付きの名刺を差し出すと、職場の女性社員からは「きゃー、かわいい」と声が上がった。就職、採用支援でここ数年急成長しているネオキャリア(東京)が8月に開いたファミリーデーの一こまだ。

 この日は社員の家族約150人が参加。子供たちはグループに分かれて社内を見て歩き、疑似名刺交換で仕事の雰囲気を体験した。その後はカフェテリアを水族館に見立てて、社員らが作った魚の絵を壁に貼ってはしゃぎ回っていた。

 同社は4年前からこのイベントを実施。3人の子供を連れて参加した社員の妻(30代)は「ずいぶん会社が大きくなったので、子供に様子を見せようと思った」と話す。5歳の男の子は「おとうさん、かっこよかった」とご機嫌だった。

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