部下の「説教」で失敗していませんか? 問題行動こそ「褒め」で改善できるワザ (3/4ページ)

※写真はイメージです(Getty Images)
※写真はイメージです(Getty Images)【拡大】

(2)問題行動と両立できないあることをさせる

 出かけているときには、家で寝ることができないように、同時にできない行動というのがあります。問題行動と両立はできない行動をさせることで、悪い習慣を改めさせるという方法です。

〈具体例〉

 暇なときにだらけた姿勢をしている販売員を叱ることをやめ、暇な時間帯に売り場の掃除を担当させる。掃除をしていれば、だらけた姿勢ではいられない。暇だと感じたときに掃除ができるようになったら褒める。できない場合には、どんなときが暇で掃除をするべきタイミングなのか、ルールのすり合わせを行う。

(3)問題行動を許す時間を制約する

 あえて問題となっている行動をやらせる方法です。時間を決めて、これからその行動をやるように指示します。一定時間やらせた後に、もう終わりであるという合図をしてやめさせます。これにより他の時間にNG行動が出るのを減らします。

〈具体例〉

 おしゃべりの多い女性社員を叱るのをやめる。昼休みや休憩時間に声がけをしてコミュニケーションを十分とるように促す。時間が来たら声をかけてやめさせる。昼休みだけにコミュニケーションがとれたら褒める。

◆「褒め」への慣れを防ぐために

 「褒め」は望ましい行動を強化しますが、褒めすぎると慣れが生じてしまいます。褒め過ぎがよくないことはわかっているものの、どの程度にとどめればいいのかわからないという人も多いのではないでしょうか。

まずは「認める」ことから