「健康経営」を後押し 横浜市内で実証実験 (2/3ページ)

配布されているウエアラブル活動量計「ムーヴバンド3」
配布されているウエアラブル活動量計「ムーヴバンド3」【拡大】

  • 横浜駅西口に設置されている体組成測定機器

 これらのデータを、実証実験専用アプリで一元的に管理する仕組みだ。協力した社員には、データ入力頻度に応じて買い物に使えるポイントを付与するほか、社員を「マイペース派」や「コツコツ努力派」など5つに分類し、それぞれのタイプに適した運動法や食事などを専用アプリで提案する。

 収集したデータから社員の健康状況を分析するとともに、労働生産性との関係を大学などと検証し、健康経営による効果を企業側に報告する。データは今後、実験終了後にビックデータとして活用を検討していく。使用しているウエアラブル端末は、1台約1万5千円。期間中は無料で貸し出している。

事業者を誘致

 実証実験は、経済産業省の補助事業である健康寿命延伸産業創出推進事業に採択された。市内にある企業の健康経営の普及・促進が実験の主な目的だが、将来的に新たな事業者を同駅周辺に誘致したい狙いもある。

 商業ビルやオフィスビルの建築が主力事業の同社横浜駅西口事業部課長の鳥畑智紀氏は「まだ構想段階だが、街を開発していく上で、これまでのようにハコモノのビルをつくればいいだけではなく、利用者のメリットにつながるソフト開発も必要。今回の実験は、ソフト開発に向けての第一歩」としており、「将来的にはソフトを生かした開発により、街のにぎわいにつなげたい」という。

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