“命の値段”思惑錯綜 「1回5000万円」超高額の白血病新薬が承認間近 (1/3ページ)

小野薬品工業のがん治療薬「オプジーボ」
小野薬品工業のがん治療薬「オプジーボ」【拡大】

 本庶佑(ほんじょ・たすく)京都大特別教授のノーベル医学・生理学賞受賞の決定を受けて、注目が集まるがん治療薬「オプジーボ」が11月から3度目の値下げを実施する。当初は患者1人当たり年間3500万円かかる「超高額薬」として批判を浴びたが、4分の1以下の価格に落ち着く。一方、1回の投与で約5千万円の白血病治療薬の承認を間近に控え、米国では1回約1億円の眼病薬も登場。政府は薬の費用と効果を薬価に反映させる議論を急ぎ、医療保険財政への危機に備える。

 7割以上の値下げ

 オプジーボは平成26年、画期的な新薬として登場したが、あまりに高額なため「医療保険財政を圧迫する」として非難された。

 当初は皮膚がんの一種である「悪性黒色腫(メラノーマ)」が対象で、予想患者数は470人と予想された。採算が取れるように100ミリグラム当たり約73万円、患者1人当たり年間3500万円と見積もられた。

 適用範囲が拡大されると、「患者5万人が使うと年1兆7500億円かかる」との試算が明らかになり、財政破綻を避けるため29年2月には緊急措置で半分に引き下げた。国内では現在、悪性黒色腫▽非小細胞肺がん▽腎細胞がん▽悪性リンパ腫▽頭頸部がん▽胃がん▽悪性胸膜中皮腫-の計7種類のがんを対象に使用が承認されている。

眼病治療には「1億円薬」も