マインドフルネス 心の安定目指す訓練法 医学分野でも効果の検証進む (1/2ページ)

佐渡充洋講師(右手前)と向き合い、目を閉じ静かに呼吸を繰り返す研究参加者ら=東京都新宿区の慶応大医学部
佐渡充洋講師(右手前)と向き合い、目を閉じ静かに呼吸を繰り返す研究参加者ら=東京都新宿区の慶応大医学部【拡大】

 「マインドフルネス」と呼ばれる心の訓練法がある。瞑想などを通じて「今この瞬間」に注意を向ける方法を学び、心の安定を目指すものだ。生産性向上などビジネスの文脈での話題が先行したが、医学分野でも、欧米で報告されたさまざまな効果を検証しようという動きが出ている。

欧米で効果報告

 マインドフルネスは「今この瞬間に、価値判断をせず注意を向けること」などと定義される。米国の研究者が1970年代に開発し慢性痛患者に実施したプログラムが注目を集め、欧米の研究で、うつ病の再発予防など複数の効果が報告された。

 「呼吸に伴う体の感覚に注意を向けましょう」

 東京都新宿区にある慶応大医学部の一室。精神神経科の佐渡充洋講師のリードで、床に敷いたマットやいすなどに座った十数人が、目を閉じ静かに呼吸を繰り返す。

 佐渡さんらは、マインドフルネスが健康な成人の心にどんな影響を与えるかを研究中だ。参加者を無作為に半分に分け、片方のグループに週1回、2時間のプログラムに8回参加してもらい、何もしないグループと心の健康度などを比較する。

 参加者は、さまざまな対象に注意を向け観察する練習を重ねる。呼吸に伴う胸や腹の動き、歩行時の体の感覚。雑念で意識が対象から離れても、静かに受け止め、対象にまた意識を戻す。参加した50代の女性会社員は「ほかの人と話し、自分と違う見方や考え方があると分かったのは有益でした」と話した。

臨床参加者集め課題

 慶応大チームはこれまでに同様の研究方法で、マインドフルネスのプログラムが不安障害患者の症状改善や、乳がん患者のうつ症状などの軽減に有効であるとの結果を得た。藤沢大介准教授は「医療者の燃え尽き防止にも活用できないか、調べようとしています」と話す。

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