アフラックのがん経験者コミュニティー 無期限休暇「会社に戻れる」が支えに (1/2ページ)

乳がんを経験した女性(左)と話す人事部の佐柳みすずさん。会社の支えが安心につながるという=大阪市中央区のアフラック(前川純一郎撮影)
乳がんを経験した女性(左)と話す人事部の佐柳みすずさん。会社の支えが安心につながるという=大阪市中央区のアフラック(前川純一郎撮影)【拡大】

  • 社員によるコミュニティー「オールリボンズ」の定例会(アフラック提供)

 がんと仕事の両立支援が社会的課題となる中、がん保険を提供する「アフラック」(東京)が昨年12月、がんを経験した社員によるコミュニティー「オールリボンズ」を立ち上げた。人事部のバックアップのもと、新たにがんを患った社員のサポートや就労支援制度の提案などを担う。(加納裕子)

 「病院でもサークルのようなものはあったけれど、どんな方がいるか分からなくて勇気が出なかった。オールリボンズは社内のメンバーという安心感があります」。大阪市内の事業所に勤務し、4年前に乳がんと診断された50代の女性社員はこう振り返る。

 乳がんは早期発見で、5日間の入院による切除手術を受けた。「1カ月もすれば会社に戻れる」と思っていたが、25回の放射線治療を受けることになり、さらに約1カ間、休むことに。「毎日数分の放射線治療を受けに病院に行くだけの日々。会社に行けないのがつらかった」と振り返る。

 仕事に復帰した後もホルモン薬治療は続き、1年後、その副作用で子宮筋腫が悪化し、子宮と卵巣を摘出。ホルモン薬は今も飲み続けており、副作用の関節痛や体のこわばりなどが現在も続く。女性は「私は軽い方だったが、それでも4年たってもすっきりしない。後からいろんなものが来る」と声を落とした。

 アフラックによると、オールリボンズの参加者は現在、20~50代の約20人。人事部が事務局を務め、メンバーが誰かを知っているのは限られたメンバーだ。公表しないで参加したい人もいるため、メンバーにも守秘義務がある。上司に承認を得る必要もなく、「人事の研修」などとして定例会に参加することもできる。

 一方、社内ホームページでは、仕事と治療の両立に関する体験談を匿名で詳しく公開。新たにがんにかかった人が「この人に仕事上の相談がしたい」と希望すれば、お互い匿名で相談もできる。メンバーらは両立支援の制度作りにも協力し、同社が今年9月から新たに設けた「リボンズ休暇」にもつながった。

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