【ゆうゆうLife】希少疾患患者の意見、ウェブ通じ募集 阪大が“参加型”の新臨床研究を開始

「RUDY JAPAN」の仕組み
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 患者が少ない希少疾患や難病の原因究明や治療法の開発につなげるため、患者からの情報や意見をウェブサイトを通じて積極的に集める、新タイプの臨床研究プロジェクトを大阪大チームが始めた。

 名称は「RUDY(ルーディー)JAPAN」といい、英オックスフォード大が2014年に始めた研究の日本版。

 通常の臨床研究は、医師や研究者が枠組みを作り、患者は「被験者」として受け身で参加するが、情報が不足している希少疾患では、このやり方だと重要な研究ポイントを見落とす恐れがある。

 そこで、情報の交換や共有が容易なウェブを最大限に活用し、研究者らと患者がやりとりしながら進める研究に取り組む。

 登録した患者は半年に1回、「自分で体を洗ったり着替えをしたりできるか」「歩き回るのに問題はないか」など日常生活に関するアンケートに答える。研究の進展を共有し、意見を述べ合う会議も定期的に開催し、離れた所にいる患者同士が交流するきっかけも提供したいという。

 当面は「先天性ミオトニー」や「アンデルセン症候群」など、筋肉がこわばったり手足がまひしたりする疾患が対象で、9月末現在、10人程度の患者が登録した。先行する英国では1000人以上が登録し、集まった情報に基づき診療ガイドラインを見直す動きも出ているという。

 プロジェクト代表を務める加藤和人教授(生命倫理学)は、「欧米では患者が積極的に研究に参加する流れができている。始まったばかりの取り組みだが、患者との関係を築くとどんな研究が進められるかを明らかにしたい」と話している。