「だまされたと思った」 就労外国人、待遇改善も急務 日本で過酷体験の女性、再訪拒む (1/3ページ)

中国人の技能実習生=2016年1月、岐阜県(ブルームバーグ)
中国人の技能実習生=2016年1月、岐阜県(ブルームバーグ)【拡大】

 「だまされたと思った」

 ベトナム北部にあるニンビン県の小さな村出身の30代半ばの女性は、最先端の縫製技術を学びながら報酬も得られると聞き、2年半前に技能実習生として来日した。ところが、受け入れ先の山形県の縫製工場では過酷な長時間労働を強いられた揚げ句、日本人から学ぶことは何もなかったと語る。

 朝7時から夜10時まで休憩を除き1日14時間、洋服にミシンやアイロンをかけ続けた。土日も勤務し、年間の休みは7日しかなかったが、支給された給与は月13万~14万円。長時間の低賃金労働に不満を抱き、会社側に給与明細の説明を求めると、今年4月に解雇され、帰国の航空チケットを渡された。

 1年で7000人失踪

 少子高齢化に伴う深刻な人手不足を背景に、外国人労働者は政府の統計で昨年128万人に達し、過去10年で2.6倍に急増した。開発途上国の技能実習生と留学生が約半数を占め、現在は正式な受け入れ制度のない単純労働を担っている。違法残業や割増賃金の不払いなどの法令違反が昨年確認された技能実習生の受け入れ企業は7割に上り、低賃金などへの不満から1年間に約7000人が失踪した。

 政府は人材確保が困難な分野で、一定の日本語力と技能を持つ外国人への新たな在留資格を来年4月に創設する方針。10日までの臨時国会で入管難民法などの改正案の成立を目指す。介護、建設、農業など14業種で5年後に145.5万人の人手不足を予想し、5年目までの累計で最大34.5万人の受け入れを見込む。

「日本人を募集しても集まらなかった企業」