【ミラノの創作系男子たち】アイデアの源泉はどこに…? とあるデザイナーの日常を覗く (3/4ページ)

 趣味を仕事とまったく切り離して時間を費やすものと定義するなら、彼にとって絵を描くのは趣味ではない。日常でのすべての行為がクリエイティブな活動にどこか繋がってくる。

 「料理は好きだよ。それも特に下ごしらえの時、野菜を包丁で切るよね。ああいう単純な動作がいい」

 毎週日曜日午後、靴を磨く。フランスの靴磨きのコースに学びにいったほど、靴磨きには煩い。時間もかける。それと同じように、クルマのボディを自分の手で拭くことも好きだ。

 「曲面を手で感じるし、靴もクルマも部品のつなぎ目というのがある。そこをはみ出さないようにクリームを塗るとかね、神経の使い方が同じなんだ」

 このような一見シンプルな作業のなかで、クリエイティブなアイデアを思いついていく。それではシャツのアイロンがけもいいのでは?と聞くと「いや、あれは苦手でね。どうもうまくできないから、人にやってもらう」と苦笑いをする。

 音楽はまったく違ったポジションにある。

 ジャンルを問わず何でも聞くが、デッサンなどを描いている際に集中するために音楽を聞く。それも数曲、何回も同じ曲を繰り返し聞く。5時間でも6時間でも。

その時間にアイデアの源泉があるようだ