【書評】『奇跡の六番勝負 サラリーマンがプロ棋士になった日』古田靖・著


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 ■アマからプロへ再挑戦つづる

 映画「泣き虫しょったんの奇跡」に脚本協力したノンフィクションを文庫化。プロ棋士の道を閉ざされた瀬川晶司五段がサラリーマンから再挑戦した道のりをドキュメント形式でつづった。

 羽生善治竜王と同じ1970年生まれの瀬川は96年3月、プロ養成機関「奨励会」退会を余儀なくされた。26歳の年齢制限のためで、1カ月前に初の七冠独占を果たした羽生とは天と地の差だ。

 その後、アマの立場ながらプロ棋士を次々と破る実績に、規則改定の動きが起こる。プロや将棋連盟が設ける“ガラスの天井”を、アマ強豪ら仲間と瀬川が突き破る姿が快い。(河出書房新社、842円)