感情論に振り回されたIWC 脱退は正常化の出発点 (1/3ページ)

調査捕鯨で北海道・釧路港に水揚げされたミンククジラ=2017年9月
調査捕鯨で北海道・釧路港に水揚げされたミンククジラ=2017年9月【拡大】

  • 南極海に向け出港する調査捕鯨船「勇新丸」=2015年12月、山口県の下関港
  • 記者団の取材に応じる吉川農相=20日午後、東京都中央区

 政府が30年ぶりに捕鯨政策の転換を目指すのは、クジラの資源管理を担う国際捕鯨委員会(IWC)での議論が、科学的データや客観的事実に基づかず、反捕鯨国側の感情論に振り回され、「機能不全」に陥っていることが背景にある。日本は持続的利用が可能な捕獲枠を設定し、近海で商業捕鯨を再開する方針だが、科学調査は継続して、海洋資源保護のための国際貢献を行う。IWCの日本政府代表を務める森下丈二氏は今回の転換が、クジラの資源管理を正常化させるための「スタートだ」と話している。

 IWCは近年、鯨油獲得を目的に、ナガス、マッコウなどの大型鯨類の生息数を激減させた欧米などの反捕鯨国と、主に食用のために捕獲する捕鯨賛成国との対立が激化。商業捕鯨一時停止(モラトリアム)の採択以降、クジラ保護に転じた反捕鯨国が多数派を占め、会合は捕鯨を認めないとする方向に傾いてきた。

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