長野・野沢温泉「奈良屋旅館」若女将 池田明子さん 日本人に愛される宿に (1/2ページ)

長野・野沢温泉「奈良屋旅館」若女将の池田明子さん(松本浩史撮影)
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 日本有数のスキー場として知られる野沢温泉で、大正元年に創業した奈良屋旅館の若女将。持ち前の明るさとお客さま本位のおもてなしを心がけ、朝な夕なに休む間もなく働いている。日本人に愛される旅館でありたいと、今に残る創業当時の風情を満喫してもらいたいと話す。(松本浩史)

 20代の後半から若女将として実家の旅館で働いています。子供時分から両親に「跡継ぎ」だといわれていたので、葛藤に苦しむことはありませんでした。

 東京の短大を卒業後、長野市内のホテルに就職し、フロントでの応接やレストランの給仕などをさせていただきました。でも、実家に戻って働くと、日々、戸惑いばかりでした。学んだことは、「昨日のお客さまには満足いただけでも、今日のお客さまにはまた違うおもてなしが必要」だということです。

 苦手な料理があるお客さまには、できる限りの対応をしています。お肉が嫌いな方、川魚はちょっとという方、インバウンド(訪日外国人旅行者)にはベジタリアンの方もおられます。

 忙しくなるとたまに、対応に遅れが生じてお叱りを受けたりします。こちらが忙しくても体は1つしかないので、どうしても手が回らないときがあります。

 けれども、言い訳はできません。浴衣のサイズとか飲み物が違うとか、内容はさまざまです。そんなときは平謝りです。土下座をしたこともあります。

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