【書評】『漱石の地図帳』中島国彦・著 訪ねたくなる作品ゆかりの地


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 夏目漱石研究の第一人者が、「地理・場所」を切り口に新たな漱石の楽しみ方を紹介する一冊。

 漱石が生きたさまざまな場所と作品のかかわりなどをひもとき、東京の坂や台地から松山、熊本、パリ、ロンドンまでをたどる。

 なかでも引き込まれるのが〈都バスでまわる漱石一日ツアー〉。東京・新宿の小滝橋車庫前から上野公園まで、沿線に「近代文学に深いつながりのある場所が目白押し」の都バス〔上69〕線でゆかりの地を訪ねる著者お薦めのコースは、すぐにも出かけたくなる。関連の地図、写真も多く、地名・場所名索引も役立ちそうだ。(大修館書店、2100円+税)