【AIと暮らし】家事が減る(上)「目」で認識 ものを分類 (1/2ページ)

プリファードネットワークスの「全自動お片付けロボットシステム」による技術デモの様子
プリファードネットワークスの「全自動お片付けロボットシステム」による技術デモの様子【拡大】

  • AIの「目」によるものの認識イメージ。「靴下-緑-縞模様」「おもちゃ-木-バス」などと認識している
  • 「ランドロイド」は阪根信一社長の夫人の「洗濯ものを畳むロボットが欲しい」のアイデアから誕生した(津川綾子撮影)

 人工知能(AI)の力で、暮らしの中の家電が大きく進化しようとしている。主婦の手を煩わせるさまざまな「名もなき家事」。だが、そのいくつかは近い将来、AIを用いた家電あるいはロボットに委ねることができるかもしれない。まずは主婦が最も「面倒」と感じる、「片付けの家事」とAIに注目する。

 脱ぎっぱなしの靴下や、ペットボトル。約80点のものが散らかった約12畳の「部屋」を、腕付きのロボットが動き回り、1つずつ見つけては、つまみあげ、決められたカゴや棚へと片付けていく。誰も指示はしていない。

 これは平成30年10月、千葉市美浜区で開かれた最先端技術見本市「CEATEC(シーテック)」で、AIベンチャー企業「プリファードネットワークス」(PFN、東京都千代田区)が披露した「全自動お片付けロボットシステム」の光景だ。

 ◆深層学習で可能に

 靴下など「もの」を認識する「目」と、なにをどうつかみ、片付けるかなどを考え、判断する「脳」にあたる技術はPFNのAIが担う。その「手」となって片付ける役を今回は、トヨタ自動車の生活支援ロボットが務めた。

 PFNは近い将来、家庭などに入りさまざまな仕事をこなすAI技術の開発を目指しており、片付けの実演はその一例。「工場と違い、家庭内はものの種類も置き場所もさまざま。AIがそれまでに見たことがないものもあり、さらに高度な物体認識力が必要になる」とPFNのエンジニア、羽鳥潤さん(34)。そのため、日々、AIの精度向上や開発に取り組む。

 AIが物体認識力を向上させることができるのは、大量の画像を読み込むことでAI自ら物体に共通する特徴を発見し学ぶ「深層学習(ディープラーニング)」が可能になったからだ。

 例えば、AIにペットボトルを認識させる場合、〔1〕色や形、向きなどさまざまなペットボトルの画像データを大量に読み込ませ〔2〕AI自ら画像に共通した特徴を抽出して理解し〔3〕やがてAI自身が「これは緑色のペットボトル」などと判断できるようになる。

 洗濯物を仕分けて

 実は間もなく、AIの「目」と「脳」を用いた新たな家電が発売になる。縦長のクローゼット家具のような全自動衣類折りたたみ機「ランドロイド」だ。下段の引き出しに乾いた洗濯物をほうり込むと、あとは畳んで、父親のもの、娘のものといった家族別や、タオル、Tシャツといった種類別に仕分けてくれる。

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