17世紀オランダの巨匠、ヨハネス・フェルメールの日本初公開となる名画「取り持ち女」が9日、上野の森美術館(東京・上野公園)で開催中の「フェルメール展」(産経新聞社など主催、特別協賛・大和ハウス工業、ノーリツ鋼機 協賛・第一生命グループ、リコー)に追加展示された。また同日までに、同展への来場者は50万人を突破した。
「取り持ち女」は伝統的な宗教画などに取り組んでいた若きフェルメールが、風俗画家として独自のスタイルを確立する過渡期に描いた初期の重要作。娼館(しょうかん)を舞台に人間模様を活写したもので、聖書の教訓的なたとえ話「放蕩(ほうとう)息子」にちなんでいるとも言われる。画面左端のベレー帽の男が、画家の自画像だという説もあり、この日、訪れた人々は興味深く見入っていた。
2月3日まで。問い合わせはインフォメーションダイヤル(0570・008・035)。