何歳からはじめても遅くない スタンフォード式「心の免疫力」の鍛え方 (1/4ページ)

佛母寺住職の松原正樹氏。スタンフォード大学やグーグル本社で心の鍛え方を教える
佛母寺住職の松原正樹氏。スタンフォード大学やグーグル本社で心の鍛え方を教える【拡大】

  • 松原 正樹(著)『心配事がスッと消える禅の習慣』(アスコム)

 心配事ばかりで疲れる、些細なことに振り回される、他人の視線ばかり気になる……。そんな人は禅の習慣を取り入れてみてはどうだろうか。スタンフォード大学やグーグル本社で禅を教える住職の松原正樹氏は、「『心配事が多い』と自分の感情に執着しないほうがいい。思考のクセや生活習慣をちょっと変えるだけで、『心の免疫力』は鍛えられる」と語る--。

 ※本稿は、松原正樹『心配事がスッと消える禅の習慣』(アスコム)の一部を再編集したものです。

 感情に執着することが苦を生む

 「Let it go(レット・イット・ゴー)」。直訳すると、「もう気にしない」とか、「手放そう」というような意味ですが、映画『アナと雪の女王』の歌の歌詞で有名になったように、「ありのままで」と考えてもらっても問題はありません。

 感情に執着することが苦を生むので、日々、湧き上がる感情に対しては「レット・イット・ゴー」の姿勢がいちばんです。

 禅の修行では「無になる」ことを教えていますが、修行道場に入った22歳の頃から今日まで、私は無になれたことはありません。今だからいえますが、修行中に坐禅(ざぜん)を組んでいたときは、もうすぐフラれそうな彼女とのやり取りをイメージトレーニングして、近く訪れるであろうその日に備えていました(失笑)。

 後日、本当にフラれたのですが、イメトレの効果は絶大で、彼女に「なんでそんなに落ち着いているの?」と聞かれるほど、平穏な気持ちですごせました。

 一緒に修行している仲間には、頭の中で碁(ご)の対局をしているという人もいましたし、とにかく人は、何も考えないでいることが無理なのだ、というのが私の気づきであり結論です。

 人間が生きている以上、目に映るものを見て反応し、ふと心配が胸をよぎり、寝ているときでさえ脳は働き、夢も見ます。無の状態は、命尽きたとき。感情や思考が湧き上がってくるのを止めることはできません。

心の安定を保つ「レット・イット・ゴー」