ひげで社員減点は違法 大阪メトロへ地裁が賠償命令

判決後、会見する男性=16日午後、大阪市
判決後、会見する男性=16日午後、大阪市【拡大】

 大阪市営地下鉄(現・大阪メトロ)の運転士だった男性2人が内規に基づきひげをそるよう強制され、拒否したため不当な人事考課を受けたとして、市に慰謝料など計約450万円を求めた訴訟の判決で、大阪地裁は16日、「ひげを理由にした考課の減点は裁量権の逸脱で違法」とし、計44万円の支払いを命じた。

 判決理由で内藤裕之裁判長は、ひげについて「個人的自由に属し、着脱不能で、服務規律で制限すれば私生活に影響が出る」とし、運転士に対し形状を問わず一律に禁じることは規律の合理的限度を超えると判示した。

 その上で今回のケースでは、低い考課や、上司が面談で「守らなければ処分対象とする」と指導した点は、内規の趣旨を逸脱し違法と認めた。

 一方、「(整えられたひげを含め)伸ばさずきれいにそること」と定めた内規については「ひげは社会で広く肯定的に受け入れられているとまでいえないのが現状」と合理性を認め「命令ではなく任意協力を求める趣旨」とし、適法と判断した。

 大阪市は「判決内容を精査し、大阪メトロと調整の上、対応を検討したい」としている。