生保は実は大地主、大阪も活況のオフィスビル でも増やせず…資産構成でジレンマ (1/2ページ)


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  • 住友生命保険が保有する中之島セントラルタワー(中央)
  • 御堂筋から臨むキタのビル群=大阪市中央区(本社ヘリから、志儀駒貴撮影)

 大阪市内のオフィス需要が活況を呈する中、多くの優良オフィスビルを保有する生命保険各社の資産運用にも追い風が吹いている。日銀によるマイナス金利政策導入以降の低金利により、国債への投資が難しい中、不動産運用は相対的な利回りが大きく、安定収益につながるためだ。ただ、資産構成上、さらに拡大路線をとれないレベルまで達しており、身動きがとれないジレンマを抱えている。(大島直之)

 国内に物件270件

 「空室率は歴史的にもかなり低い水準。テナントの拡張ニーズも強く、ほぼ満室に近い状態だ」。日本生命保険は昨年11月下旬の決算会見で、大阪市内に持つオフィスビルの空室状況についてこう強調した。景気拡大や、オフィスビルの新規供給が少ないためオフィスビルの空室率はタイトなままだ。

 大阪ビジネス地区の昨年9月時点の平均空室率は2.93%(三鬼商事調べ)。日本生命が大阪市内に持つ物件の空室率は同時期に2%を割り込み、現在も低下基調が続いているという。

 オフィスビル業界の中で日本生命は、大手不動産デベロッパーに引けを取らない隠れた「大地主」でもある。日本国内に約270件の物件を持ち、関西では60件を保有。関西展開の大型ビルはニッセイ新大阪ビル(大阪市淀川区)、日本生命御堂筋ビル(同中央区)などのほか、堂島アバンザ(同北区)、御堂筋本町ビル(同中央区)、神戸クリスタルタワー(神戸市中央区)など、「日本生命」「ニッセイ」を冠にしない有名なビルも多い。

保有物件は満室状態