【御朱印巡り】長野県護国神社 日本国の永遠の平和と繁栄願う

台風で倒壊した拝殿前の第2鳥居の柱跡には、柱を支える台座が残されている。6月には竣工を迎える
台風で倒壊した拝殿前の第2鳥居の柱跡には、柱を支える台座が残されている。6月には竣工を迎える【拡大】

  • 10年ほど前から「奉拝」の筆文字を改め、国民の永遠の平和と繁栄を願い、「信濃国総守護」としたためるようになった。神社名は、社号を含め7文字あるので、他の神社の御朱印帳より細やかな印象を受ける

 明治維新時の戊辰戦争や先の大戦で亡くなられた県出身者の御霊(みたま)をお祭りしており、日本国の永遠の平和と繁栄を願う守護神として、篤い信仰が寄せられている。御霊は6万4000柱に及ぶ。

 奥谷一文宮司のお話だと、御朱印帳にはかつて、「奉拝」の筆文字がしたためられていたという。だが、10年ほど前から「信濃国総守護」に改めた。「永遠の平和と繁栄を願う」となれば、ご神徳はすべからく多岐にわたらなければならない-。こうした思いが込められている。

 それだから家内安全、商売繁盛、身体健全、交通安全、病気平癒、開運招福など、参拝者が心底より念願するさまざまな祈願を受け付ける。

 筆文字は、自ら不在のときを除き、奥谷宮司が手がけている。「誠心誠意をもって筆を走らせる」のは言うまでもない。参拝者の中には、御朱印を目当てに訪れる人もいて、そんな折は、拝殿への参拝をお願いし、その他の社殿の構造なり、装飾なりも目に焼き付けてもらい、境内に漂う雰囲気を体感するよう促しているそうだ。

 御朱印帳に挟む押さえ紙には、装束をまとった巫女(みこ)とこま犬をキャラクター化した漫画が描かれ、神社の由緒などを裏面に載せてある。御朱印や墨が乾いたら、破棄しがちな押さえ紙に、ささやかな配慮を施すことで、神社への愛着や尊崇の思いが生じてくれたら、との思いがある。

 境内に建立された拝殿前の第2鳥居は、一昨年の台風で倒壊し、東側の脇鳥居も昨年、同様の被害にあった。境内正面の第1鳥居も腐食が進んでおり、現在、柱の周りにはフェンスが設けられている。修復に向けた寄付が集まれば、第1、脇鳥居とともに、6月には竣工の運びだ。

 市の広報紙で昭和15年に周知された市歌には、神社に触れた下りがある。

 「国を護(まも)りの 社殿は聳(そび)ゆ」

 唱歌「故郷」「もみじ」などの作詞者として知られる高野辰之の作である。神社が市の象徴的な存在であることをうかがわせる。御霊は、市民はもとより、国民の幸を願っている。

     

 長野県護国神社 長野県松本市美須々6の1。電話は0263・36・1377。長野自動車道松本インターチェンジ(IC)より車で約15分。JR松本駅より同約10分。初穂料は300円。御朱印を求めに来た人には、ある女性の参拝者が寄贈してくれた手作りのしおりや、携帯用のようじ入れを配布している。