オゾンとラジカルのダブル脱臭で“無臭”をめざした超小型脱臭器

ペット臭やタバコ臭など気になるニオイを元から除去する手のひらサイズの小型脱臭器「オーフレッシュ」
ペット臭やタバコ臭など気になるニオイを元から除去する手のひらサイズの小型脱臭器「オーフレッシュ」【拡大】

 ペット臭やタバコ臭など気になるニオイを元から除去する手のひらサイズの小型脱臭器「オーフレッシュ」。1997年の発売から2018年までにシリーズ累計約30万個を売り上げた知る人ぞ知るヒット商品だ。その脱臭力の秘密は、オゾン機器専門メーカー、増田研究所(文京区)が開発したオゾンとラジカルを同時に発生させる独自技術にある。

 オーフレッシュが一般的なオゾン脱臭器と違うのは、“ラジカル”の脱臭効果も付加されていること。空気中にある窒素、酸素がオーフレッシュの内部にあるプラズマ板と接触することで窒素はラジカルに、酸素はオゾンに変化する。そして、それぞれが空気中に放たれるとニオイ成分に接触してラジカルはニオイ成分を消し、オゾンはニオイ成分を酸素に還元して無臭化するという仕組みだ。

 同社製品営業部の大久保高幸部長は、「オーフレッシュの目的は無臭です。とはいえ、『におい』はそれを感じる人の感覚であり、個人差や慣れ、場の問題もあります。万人に満足していただけるものではないかもしれませんが、オーフレッシュの脱臭機能は、よそには真似のできない独自のものです」と話す。

 増田研究所は、プラズマ研究の第一人者である故・増田閃一(せんいち)東京大学教授が1987年に設立。同研究所が開発したプラズマ脱臭システムは、ダイオキシン処理システムなどの施設や工業用の排水処理浄化施設など、産業分野で広く利用されている。身近なところでは、首都圏の鉄道駅構内にあるトイレや、ホテル・旅館など宿泊施設でも多く利用され、まさに業務用脱臭機器の分野においては欠かせない存在だ。


 その脱臭機能を一般家庭で気軽に使えるようにとコンパクトにしたのがオーフレッシュ。壁のコンセントに挿し込むと安全基準以下のごく微量のオゾンと窒素ラジカルを継続的に空間に放出することで悪臭や不快なガス成分を消して快適な空間を作る。設置すると時計の秒針のような「チッチッチ」という音が鳴り、この作動音で作動を確認。一般家庭の生活臭の脱臭なら8畳間に1個が目安となる。


 家の中のニオイ対策にはいくつかあるが、ひとつがお香やアロマなど好みの香りで空間を満たす「芳香」。そして「脱臭」と「消臭」は混同されがちだが、脱臭は、空気中にあるニオイ物質を化学反応で無くしたり、違うものに変えることで空間からニオイ物質が無くなった状態。一方、消臭は空間にニオイ物質は残っているが、におわなくなった状態で、代表的なものはスプレー式の消臭剤。例えば、スプレーのひと吹きでニオイ物質がコーティングされ、床などに落ちてしまえば鼻は「ニオイが消えた」と感じられる。急な来客など、即効でニオイを消したい時にはありがたい存在だ。

 「芳香、脱臭、消臭といずれの方法にも長所、短所があり、使う場所や好みで使い分ければよいと思います」と大久保さんも指摘するように、部屋のニオイをどうやって解決したいかで選ぶ方法も決まるわけだが、ニオイを根本的に無くしたいなら「脱臭」。オーフレッシュは、その脱臭機能を極めている

■ 設置のポイントは風通しのよい場所

 においを元から断つことを目的に作られたオーフレッシュだが、コンセントに挿さってさえいればよいわけではなく、設置場所が効き目を左右する。ポイントは風通しがよく周囲に遮るものがない壁にあるコンセントに挿すこと。大久保部長は、「例えばタンスとタンスの間など奥まったところにあるコンセントは掃除機には使えてもオーフレッシュにはダメ。また、テーブルの下など上に何か覆いかぶさっているような場所も適しません」と説明する。


 オーフレッシュは、オゾンとラジカルの発生量を人体に安全な範囲内に抑える必要もあり、モーターなどで風を起こす機能はない。そのため、空気の流れのないこもった環境ではその力を発揮しにくいという。

 タバコや焼肉など料理のにおいやペット臭、介護臭、加齢臭などの体臭など、寝室の衣類についたニオイなど大抵のニオイは脱臭するオーフレッシュ。ただし、「キムチやくさやなど酸化が進んだ発酵食品だけは弱点」(大久保部長)。

 文字にすれば、におい、ニオイ、臭い、匂いと「におい」のイメージもいろいろ。ある人にとっては心地よくてもある人にとっては不快に感じることもある。「におい問題」の解消は一筋縄ではいかないが、まずはオーフレッシュで空間の脱臭から始めてみては?

産経netShop

オーフレッシュ 室内用脱臭器 オーフレッシュ 室内用脱臭器