寿司が世界に普及し、「こんまり」が各国で受けていると聞き、自分のエスニック表現も、もしかしたらユニバーサルなものさしに嵌るかもしれないと期待する。そう、文化は常に変動するのだ。
「今、勝負しなくていつ勝負する?」との問いが、経営者や事業責任者なりの心の内で強く湧き出るのも不思議ではない。
ぼくは、こういう事業責任者の問いに対し、以前と異なり、無理してその想いを止める必要はないと思うことが多くなった。
エスニックな表現を抑制するのはストレスフルなのだ。論理ではなく感情が自分のなかで膨らんでいるので、それを他人から論理で抑えられるのは気持ちがいうことをきかない。
エスニックな言語を実際に突き通してみて、ビジネス的に上手くいかないケースが多い。それでも、その挑戦を続けることに周囲がストップをかけるのは不毛でさえある。経営者が自身でローカライズをしない理由を論理的に説明できるまで経験を積むことが、どうしても必要なのだ。
冒頭で書いた「ローカライズしないガス抜き」とは、このプロセスを指している。ガスが溜まるとロクなことにならない。本来ならば上手くいくことも、ねじ曲がってしまう。
とすると、ガス抜きを短い期間にできるだけ少ないコストですます、という効率的学習方法の選択が課題になる。
本人は学習とはつゆほどに思わないのが、唯一厄介なところだ。
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