【書評】『新装版 役人道入門 組織人のためのメソッド』久保田勇夫・著


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 ■仕事に役立つノウハウ一冊に

 「いずれ又 咲く日もあろう 梅の花」

 旧大蔵官僚の著者が現役時代、不本意な人事命令を受ける際の心構えとして自作した句だ。

 本書はそんな人事の心得や心身の健康維持、難敵との交渉術など「若手官僚のバイブル」ともいえる内容で16年前に刊行。最近の中央官庁の不祥事による信用失墜で「真に容易ならざる事態」(新装版あとがき)と緊急復刊に。

 著者が、本書でとくに力説するのが日本語の文章力で、その意味やノウハウなども伝授。若手官僚だけでなく、組織のリーダーを目指す人にも役立つはずだ。(中公新書ラクレ、880円+税)