【書評】『辺境メシ ヤバそうだから食べてみた』高野秀行・著

 ■ゲテモノも地元食なら大丈夫

 早稲田大学の探検部出身で、アジアやアフリカを中心に「辺境地をかれこれ三十年、旅している」という著者の食の記録である。

 ゴリラやラクダに始まり、カエルのジュース(ペルー)、水牛の脊髄の油炒め(ネパール)、イモムシのヤシ油揚げ(コンゴ)…。ライムのような香りがするというタイの“炙(あぶ)りタガメ”は、「和食に合う」と説く。

 著者の「食の安全基準」は「どんなにゲテモノに見えても、地元の人が食べていたら大丈夫」。人間はこんなものまで口に入れるのかという驚きとともに、食は文化であると改めて感じさせられる。(文芸春秋、1500円+税)