ヘルスケア

社会との橋渡し、失語症の支援者養成 地域差に課題 (1/3ページ)

 脳卒中の後遺症などで失語症になった人は国内に約50万人いると推定される。その意思疎通を助け、社会参加を促す支援者の養成・派遣を厚生労働省が制度化し、平成30年度から養成が始まった。遅れていた支援制度の始動を関係者は歓迎しているが、取り組みに地域差が目立つなど課題もある。制度の定着には時間がかかりそうだ。

 ◆訴えられずに…

 失語症は、大脳の言語中枢が損傷を受けることにより、言葉の力全般が低下する障害。話すだけでなく、人の話を聞いて理解したり、文字を読んで意味を把握したりすることが困難になり、書くのも難しい。一方で、記憶力や判断力は保たれており、他人とコミュニケーションが取れない本人の苦痛は大きい。

 最近の調査によれば、発症後は外出や他者と交流する機会が減り、孤独感が増したという当事者が多い。

 「聴覚障害には手話通訳、視覚障害には代読といった行政の支援サービスがあるのに、失語症は長く対象外でした」

 こう話すのは、失語症の当事者と家族らでつくる日本失語症協議会の園田尚美副理事長だ。

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