100歳時代プロジェクト

「長寿化は憂鬱でなく恩恵」 「ライフシフト」著者 アンドリュー・スコット氏 (1/2ページ)

 日本で2007年に生まれた子供の半数は、寿命の延伸で107歳まで生きる可能性があり、それに対応するには従来の「教育→仕事→引退」という3ステージから、仕事のステージを複数にするといったマルチステージの人生・社会構造に移行する必要がある-。データを駆使した予測と革新的な提言で日本でもベストセラーとなっている『LIFE SHIFT(ライフシフト)』の著者、アンドリュー・スコット氏がこのほど来日した。「長寿化は憂鬱などではなく恩恵」と語るスコット氏に、100歳時代への向き合い方について聞いた。(山本雅人)

                  

1日が32時間に

 「病気になるとか経済的にもたなくなるとかいったことでなく、時間が増え、昔の高齢者より健康で若々しくなっていることを認識してほしい」と長寿化のメリットを語るスコット氏。

 「100歳が当たり前になるということは、人生70年程度の時代と比較すると、もしそれと同じ寿命だと仮定した場合、1日が24時間から32時間になったようなもの」とたとえる。英国などの年齢別死亡率のデータからは、今の80歳の人は1950年代の65歳程度に相当するなど若くなっており、認知症や関節障害も今後の医療の進歩で抑制できるだろうと予測する。

仕事の比重増大

 人生の持ち時間が長くなったことで、従来の3ステージのうち、特に「仕事」のステージが大きく変わるという。年金の給付水準低下や支給開始年齢アップに備え、毎月の貯蓄額を大きく増やそうとしても実際には厳しいことから、70~80代まで、つまり社会に出てから60年程度、働く流れになるのは必然だと語る。

 ただ、それは新たな自分と出合えるチャンスでもあるという。スコット氏は「一つの仕事で60年続けられるかどうかをまず考えてほしい」とし、「AI(人工知能)の進歩などにより、60年たってもその仕事が存在しているのか。また、若いときに身につけたスキルだけでずっと対応できるのか」と問いかける。そこで選択肢の一つとして示すのが、仕事のステージを複数にし、前とは違った仕事につくというものだ。

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