教育・子育て

なぜ高校の必修科目になるのか…東大生が「地理」の勉強をすすめる理由 (3/3ページ)

 地理は、「身の回りのことを結びつける力」を作る

 そして、このような「自分の身の回りのことと繋げて物事を考える姿勢」というのは、2020年入試で重視されているものです。入試改革によって、身の回りのことを題材に、どれくらい考えを深められるかを問う問題が多く出題されると言われており、そしてその傾向というのは実は東大の入試とも合致するものでもあります。東大は70年前から「知識量」ではなく「思考力」を問うということをアドミッションポリシーとして掲げて、それに沿った問題を出題し続けていました。

 AI時代にこそ地理が重要になる

 「シャッター通り商店街が増えている理由を考えなさい」「かぼちゃの生産地の一つにニュージーランドがあるのはなぜか?」「次のバスの時刻表が、どこの地域のものかを選びなさい」……いかがでしょうか? これ全部、東大の問題です。

 およそ東大の問題だとは思えないような問題ですが、しかしこういう身の回りのことからいかに知識を広げられるかという問いが、地理という科目では出題され続けているのです。そして、2020年入試で出題されるのもこのような「身の回りのことを考える」問題であり、AIが台頭する時代において必要になってくるのも、こういう問題に答えられるような能力なのです。

 だからこそ、「地理」という科目は重視されているのではないでしょうか。

 ただ学ぶことが楽しい、快感になる科目

 東大が地理を重視していて、入試改革でも地理が重視される理由、わかってもらえましたでしょうか?

 純粋に、地理という科目は学んでいて楽しい科目だと思います。僕は村瀬哲史先生の『センター地理をはじめからていねいに』という参考書を読んで勉強していて、今もこの本をよく読みなおしています。受験とか関係なく、ただ単純にこの本を読んで地理という科目を勉強していると、さまざまな発見があって面白いのです。

 地理という科目を通して、いろんな物事の繋がりを理解できるようになり、思考力が鍛えられる……。これは非常に楽しいものです。みなさんもぜひ、その快感を味わってみてもらえればと思います。

 西岡 壱誠(にしおか・いっせい)

 東京大学4年生

 1996年生まれ。2浪から「暗記術」「読書術」「作文術」を開発し、東京大学経済学部に合格を果たす。全国4つの高校で「リアルドラゴン桜プロジェクト」を実施し、高校生に勉強法を教えている。近著に『現役東大生の世界一おもしろい教養講座』(実務教育出版)など。

 (東京大学4年生 西岡 壱誠)(PRESIDENT Online)

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