趣味・レジャー

群馬・磯部温泉が「恋人の聖地」に、愛を誓う「結び処」も誕生

 「温泉マーク発祥の地」をアピールしている群馬県安中市の磯部温泉が、「恋人の聖地」になった。観光地域の広域連携を目的に「恋人の聖地プロジェクト」を展開するNPO法人地域活性化センター(静岡市)が認定した。21日には新たなシンボルと位置づけた「結び処」も誕生。認定申請をした安中市観光機構(武井宏理事長)は一層の観光客増につなげていく考えだ。

 磯部温泉は、「愛妻湯の町」を掲げていることでも知られる。群馬県富岡市の名誉市民でNHKの第9代会長を務め、磯部温泉をこよなく愛した阿部真之助(1884~1964年)の名言「恐妻とは愛妻のいわれなり」に由来するという。JR磯部駅近くには「恐妻碑」が建立され、碓氷川には「愛妻橋」が架かるなど聖地となるのに十分なバックボーンがあった。

 磯部温泉の年間宿泊客は約22万人。うち20代は約23%で5年前の8倍近くになっているものの、依然として年配層が中心を占める。同機構は「『愛妻湯の町』のブランディングを強化することで新たな若年世代を集客したい」と「恋人の聖地」に名乗りを上げた。群馬県内の認定は、高山村のロックハート城に続き2例目だ。

 「結び処」は温泉街にある赤城神社境内に設置。4本の柱をつなぐロープに、国内の6割超の生糸を生産している碓氷製糸(安中市)の絹糸をカップルがひもにして結ぶと「永遠に結ばれる」という“伝説”を作ろうというもの。絹糸は自動販売機で通年販売する。

 このほか、地元の飲食店や旅館などとタッグを組んだオリジナルみやげやオリジナルメニューの開発、「恋人の聖地認定記念宿泊プラン」などを展開する予定だ。

 同機構の依田沙希事業部長は「『恋人の聖地』に取り組むことで安中を全国に知ってもらう起爆剤にしたい」。安中市の茂木英子市長も「面白いことを見つけた。若い人に来てもらえば、その後につながる。市も協力し楽しく展開していきたい」と意気込む。

 NPO法人地域活性化センターは平成18年設立。「プロポーズにふさわしいロマンチックなスポット」という「恋人の聖地」は、ファッションデザイナーの桂由美さん、華道家の假屋崎省吾さんらでつくる委員会が認定する。磯部温泉を含め、これまでに全国138カ所が認定されている。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus