ヘルスケア

なかなか改善しない鬱病 実は双極性障害かも 診断難しく…症状の把握重要 (1/2ページ)

 鬱病と診断され、長く治療を続けているのに改善しない。そうした人の一部は、双極性障害(躁鬱(そううつ)病)かもしれない。鬱病とは別の病気で治療に使われる薬も異なるが、病気の特徴から診断に時間がかかるケースが多い。診断・治療のいずれにも症状の経過を客観的に把握することが重要で、家族や周囲の協力が大切になるという。

 双極性障害は、眠らなくても活動的な躁状態と、気分が落ち込み何事にも興味が持てない鬱状態を繰り返す気分障害の一種。正確な患者数は不明だが、100人に1人ほどとみられる。

 ふたつの型があり、その人らしくない行き過ぎた言動が増え、入院が必要になるほど躁状態が激しく持続期間も長いのが1型、躁ほどではない「軽躁」と呼ばれる症状が出るのが2型とされる。

 日本うつ病学会双極性障害委員会の委員長を務める精神科医で理化学研究所チームリーダーの加藤忠史さんは「この病気の診断が難しいのは、躁は病気だという認識が患者にも周囲にもないからだ」と話す。

 躁や軽躁のとき、本人は絶好調なので病気とは考えない。一方周囲は、躁の症状で本人からひどいことを言われたりすると、普段のその人とは明らかに違うのに「実はこんな人格だったのだ」と誤解しがちだという。

 診断の難しさはデータにも表れている。杏林大(東京)の渡辺衡一郎教授(精神神経科学)が平成25年、双極性障害の患者457人に実施した調査では、診断までに平均4年、3人に1人は5年以上かかっていた。診断が遅れた理由のトップは「躁の症状を病気と思わず、医師に伝えなかったから」(39%、複数回答)だった。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus