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管理組合が自治会に加入したらマンションの住民が訴訟、司法の判断は (1/3ページ)

 住民の高齢化が進み、災害時の安否確認などの対策が急務となった都市部のマンション。この課題に対応しようと、マンションの管理組合が地域の町会(自治会・町内会)に加入したところ、加入を望まない住民との間で訴訟に発展した。大阪地裁は8月、ある理由から町会加入に「待った」をかける判決を言い渡した。何が問題だったのか。取材を進めると管理組合の「限界」が浮き彫りになった。(杉侑里香)

 町会加入に反対の声

 判決などによると、舞台は大阪市西区にある総戸数約230戸のマンション。築30年以上となり、65歳以上の住民が80人を超え、高齢化や単身者の増加が目立つようになった。

 「住民の交流が少なくなっている。安否確認など災害時の備えも心配だ」。危機感を募らせた管理組合の理事は平成27年2月、地域の町会に一括加入する考えを総会で住民に明らかにした。(1)町会費(1世帯あたり1カ月300円)は住人が収める組合運営費から拠出(2)清掃や見回りといったボランティア活動を強制しない(3)プライバシーに配慮し町会に住民名簿を提出しない-などと説明した。

 大多数が賛同し、管理組合は同年5月から町会に加入。しかし、住人の女性が「希望していない」「必要性を感じない」と主張した。女性は約2年分の組合運営費が違法に支出されたとして29年10月、組合に損害賠償を求める訴訟を大阪地裁に起こした。上田元和裁判官は今年8月6日の判決で女性の主張を大筋で認め、管理組合側に3584円の支払いを命じた。

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