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輝く「じいじ」と「ばあば」 愛知県の旧足助町 (1/2ページ)

 人口減少時代のまちづくりをどう進めるべきか-。愛知県の旧足助町(現在は豊田市)は、その先進地域として知られている。観光と高齢者雇用、そして福祉が共存する複合拠点を整えたのは30年前。地域の高齢化率は40%を超えたが、70歳を超えた人が今も、現役で数多く働いている。

■ハム工房やパン屋さん・レストラン…観光軸に高齢者雇用

 中部地方の紅葉の名所「香嵐渓(こうらんけい)」のほど近く。観光と福祉の複合拠点「百年草」がある。アユ釣りの名所の足助川に面したホテルにはフレンチレストランがあり、豊田市社会福祉協議会が運営する介護事業所「百年草デイサービスセンター」が共存する。介護保険のケアプランを作る「居宅介護支援事業所」や、訪問介護を行う「ヘルパーステーション」、じいじ(爺)がハムやベーコンをつくる「ZiZi(じじ)工房」、ばあば(婆)がパンを焼く「バーバラはうす」も隣接する。

 「百年草」は旧足助町が平成2年につくった。命名には「誰もが雑草のように100歳まで生きよう」との願いが込められた。今も60人以上いるスタッフの半数が60代、70代だ。

 「あきらさん」「はるやん」「みえちゃん」

 60、70代の仲間たちは名前で呼び合う間柄だ。河合朗(あきら)さん(71)はトヨタ系の会社を引退後、週2、3日、「ZiZi工房」に通う。「同世代の仲間と、孫や近所のことなど、どうでもいいことを話すのが楽しい」という。

 管理する三州足助公社の岡村達司事業部長は、創設の目的について、「単なる福祉センターを作るのではなく、色々な人が出入りし、高齢者が働ける場を併せて作ろうとしたと聞いています」と説明する。根底には逆転の発想もある。レストランでは名物の川魚料理ではなくフレンチを出す。工房でハムやベーコンを作ったのは、町内に養豚事業者がおらず、地元産業を阻害せずに済むからだ。

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