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海外で歯磨き粉の高級品シェア伸長 日常に楽しみ提供、100ドル超も登場

 歯磨き粉に高級化の波が押し寄せている。毎日の歯磨きが楽しくなるような商品に対する消費者ニーズが高まっているためだ。米国で最もポピュラーな歯磨き粉ブランドの「コルゲート」や「クレスト」は2本セットで5ドル以下で購入できるが、高級品の価格は10~20ドル(約1070~2140円)が中心だ。中には100ドル(約1万700円)を超える商品もあり、メーカー各社は独創的なフレーバーや斬新なパッケージデザイン、口腔(こうこう)ケアに効果があるなどをうたい文句に消費者のハートをつかもうと躍起になっている。

 フッ化物は配合せず

 グローバルベースの歯磨き粉市場は右肩上がりの伸びが予想される。約260億ドルだった2018年の同市場規模は24年までに360億ドル規模に達することが見込まれている。中でも高成長が期待されているのは高級品で、業界関係者からは「シェアは年々上昇している」との声もある。

 虫歯予防に効果があるとされ、一部の歯磨き粉に配合されているフッ化物。しかし、フッ化物は大量に摂取すると体に悪影響を及ぼす恐れがあるとされ、化学物質が必要以上に含まれていない製品への需要が高まっている。

 ここに来てフッ化物が配合されていない歯磨き粉が高級品のトレンドになりつつある。米テオデントはフッ化物代替成分であるカカオ豆由来の「RENNOU(リニュー)」を配合した「テオデント」(価格は16ドル)を投入した。より高濃度のリニューを配合した「テオデント300」は1本100ドルだ。同社のアルマン・セデプアー最高経営責任者(CEO)は「リニューがフッ化物とほぼ同じように歯のエナメル質の再石灰化を促進する」とその効果を強調する。

 オーストラリアのスキンケアブランド、イソップもフッ化物が配合されていない商品「トゥースペースト」を17年に投入した。価格は17ドル。グミ科の植物シーバックソーンを配合することで、歯茎の回復を促進。カルダモンとワサビの抽出物が息を爽やかにするという。

 蛇の図柄は男性人気

 斬新なパッケージデザインで消費者に訴求するメーカーもある。フランスのビュリー1803はその一つだ。同社の共同創立者、ヴィクトワール・ドゥ・タイヤック氏は「一般的な歯磨き粉のパッケージはとても悪い。男性は女性よりも美容品を利用しないが、歯磨き粉には強いこだわりがある」と指摘する。

 同社の製品「オピ・ダンテール」はビンテージ風の蛇の図柄のチューブが特徴。価格は29ドルと高価だが、狙い通り男性から人気となっているという。米トゥーロ歯科大学のジェシカ・ヒルバーグ歯学科准教授は「メーカー各社は消費者の美的嗜好(しこう)に訴えるようになった。高価でありながら、そうした製品を受け入れる消費者が増えている」とみている。(ブルームバーグ Claire Ballentine)

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