東京、大手町に出掛けた。
この街へ行くには、以前は地下鉄丸ノ内線を使っていた。
けれど、那須に移住してからは、まず新幹線で東京駅に。いったん表に出て、駅前の美しくも整然とした広場を眺める。昔の駅周辺を知っている私は、何度見てもこの大進化に呆然（ぼうぜん）としてしまう。それから、新丸の内ビルの地下フロアを通って、大手町駅方向へ向かって歩く。
この地下フロアが凄（すご）い。
高級ホテルのロビーのような雰囲気で、トイレもホテル並み。通りには、飲食店を中心におしゃれな店が延々と続く。雨も風も、荒れ狂う嵐とも無縁、たぶん地震にも強い、堅牢（けんろう）なシェルターのような地下の街なのだ。
新幹線に乗って１時間。那須で毎日見ている風景が劇的に変わる。この格差がスリリングで、自然になじんだ私には、ＳＦの世界に一気にワープした気分になる。
そして、大手町駅で地上に出ると、またまたそこが、凄い。
国籍不明な外国みたい。以前は、もっとごちゃごちゃした街だったのに、今はほぼ開発が完成形に至っている。
モダンな超高層ビルが林立する空間に緑もあしらわれ、パブリックスペースも随所にある。